おばちゃんのふらんす日記

フランスで10年暮らせどステキなマダムになれず..。冴えないおばちゃんがふらんす生活をぼやきます。

仏実写版映画 シティーハンターについて

おばちゃんはアニメオタクです。いや、若かりし頃に比べ見る機会は減りましたが、それでもそこらへんの中年女性よりよっぽど詳しいという自負はあります。

そして今から3ヶ月前に、そんなおばちゃんをソワソワさせた映画がこの「シティーハンター仏実写版」で、実際見て来ました。ただおばちゃんは友達がいないので勿論1人鑑賞だし、そうすると感想を分かち合う相手もいないので、ここでアツく語る次第です。

 

という事で今年2月にふらんすで封切りされたシティーハンター実写版。

数あるアニメの中でもこの作品はおばちゃんの大のお気に入りで、だからこそ同時期に日本で公開されたアニメ劇場版を見れない悔しさで一杯でした。

「アニメ制作開始30周年(正確には32)、そして劇場版新作が20年ぶりに公開される大事な時期に日本に居ないなんて自分はファン失格だ」

「かわりにこんなバッタもん(実写版)を見なければならぬとは、正に屈辱」と思い詰めておりましたが、やっぱり見たいのでトボトボと1人で映画館へ向かった訳であります。

 

ここで説明すると、ふらんすではシティーハンターは「ニッキー•ラルソン(Nicky Larson)」というタイトルで成功を収め、人気アニメの一つとして数えられております。この実写版の監督さんも熱烈なファンの1人で、そのファン熱が高まり実写版を作ってしまったというアニメファンの鏡みたいな人なんですねえ。

 

で、映画を見てみると。

•やっぱ見てくれ外国人の撩と香はないわあ

•しかも名前がニッキー(撩)とローラ(香)だと、お互いの名前を呼ぶ時、ファン的にどうも受け入れ難い

•ヨーロッパの大きな駅に黒板の掲示板はないだろうよ

•ローラ(香)がモーツアルト好きって、やっぱヨーロッパ 人設定なんだなあ..

•357マグナムが見るからモデルガン(ちゃちい)なのが残念すぎる..

と始めは心の中でケチをつけ続けた訳です。やっぱり違和感が拭えないし、「やっぱり無理してでも日本へ帰ってアニメ版を見るべきだった!」と後悔が押し寄せて来ました。

 

しかしながらこらえて見続けると、そこここに監督というか、制作者の深い深いシティーハンター愛(というより敬愛)が溢れているのです。

登場人物の服装から住居、そして仕草も良く研究され、時折流れるアニメ版の挿入歌を聞くとテンションが否応なく上がります。

そして一番のヒットが香ことローラ。ポスターを見た瞬間「なんじゃこのツリ目のケバい香は!?こんなん香と認めん」とガッカリ度が高かったのですが。実際見続けると「一見ボーイッシュでガサツだけど、実はモデル体型でキレイ。その上可愛らしい」というキャラクター像をしっかり体現していました。

というかシティーハンターのキャラは皆日本人離れしてるので、外国人さんが演じてちょうど位なのか..?と洗脳されてしまった程です。

 

そしてエンディングで「ゲワイ」のイントロが流れてきたら..もうダメですね。おばちゃん以外に日本人がいなかったので、心の中で「お前らみんな、この感動が分かるか?ゲワイだよ?」とひたすら感激してたのですが、ゲワイイントロが終わると仏版「ニッキーラルソン」の主題歌が流れて来るんですね。もうここでテンション駄々下がりですよ。これがどうしようもなくダサい。「やっぱり日本じゃあないんだな..」とがっかりした次第です。

 

ちなみに日本で上映する場合、アテレコはやっぱり神谷さん&伊倉さんペアなのでしょうか?ただあの2人の声にはアニメ版イメージが定着してるので、外国人実写だと映像的に違和感を感じてしまいそうです..。

 

それにしても日本のアニメはレベルが高い。

80ー90年代をアニメと共に過ごしたおばちゃんは幸せモノです。