おばちゃんのふらんす日記

フランスで10年暮らせどステキなマダムになれず..。冴えないおばちゃんがふらんす生活をぼやきます。

新しい洗濯機

先日購入した新しい洗濯機が、今朝我が家に届きました。

日曜日はパートがお休みなので、おばちゃんにとって朝ゆっくり寝ていられる大事な日。よっておっさんに対応をまかせておばちゃんはベットでゴロゴロしておりました。時々聞こえる配達員の説明と、おっさんの「はあ..」「はあ..」という気のない返答に若干不安はありましたが、たまには丸投げしないとやってられんのです。

で、新しい洗濯機に対面すると..さすがはドイツメーカー、なんというか賢こそう。ボロいアパートにあって場違いな程に真っ白で真新しい。そして早速洗濯してみると、その優秀さにおばちゃんはとても驚きました。

まず、とても静か。前の洗濯機は「オレはガンガン洗ってるぜ~」とばかりに「うぃーん」と回転の度に大きな音を出していたのですが、この新しい方は音もなく中身を左へ右へと回しています。

そしたらすすぎはどうかな~と見守っていたのですが、これまた音も出さずに回っている。前の洗濯機は蓋に泡を残してジョンジョンと音を立てながら働いていたのですが、新人君はしれっとお水でゆすいでいる感じです。

で、やはり洗濯のハイライトと言えば脱水。クライマックスへ向け全身全力で回転させる故音も大きくなるかと思いきや...これも割とクールに高速回転。先代は「もう自分、これ以上ムリですからー!」と言わんばかりに「ギュイーンドドドドッ!」と身体を振動させながら働いておりました。その様子はプログラム最後、「ビールマンスピン」で回転するフィギュアスケート選手を彷彿とさせるもので、最後の力を振り絞り全力回転する姿は鬼気迫るものがありました。無論彼の「ギュイーン」は階下のアパート入口まで聞こえる程でしたが、全力で働くとはそういうものなのだろうと思っていたのです。しかし新しい方は大騒ぎするでもなく、着々と任務を遂行して行きます。

そして新人君、任務終了後は「ピーピー」と終了のお知らせをしてくれます。これまた精魂尽き果てて終了後うんともスンとも言えなかった先代に比べ、余裕の表情。ちなみに先代は「終わってしばらくしたらドアロックボタンが消えるんだ。そしたら取り出していいからね」と若干偉そうだったのですが、新人君はピーピーお知らせしてこちらが取りに行かないと、「聞こえなかったかな?」と再度お知らせしてくれるんですね。すごいなあ。

最後に肝心の仕上がりですがほぼ同格。匂いが少ない分新人君の方に軍配が上がりました。「静かに•より短い時間で•より良い結果」となれば、もう新人君を圧倒的に認めざるを得ません。

でも何でしょう、「出来の悪い子ほど可愛い」とはよく言ったもので...あのオーバーなまでの騒音がないのも寂しいものです。優秀な新人君は体内に全てを収めたまま職務放棄はしなさそう。電気•水の消費量だって全然少ない。でも何でしょうね、この寂しさは..。

先代洗濯機君、君は確かに少しうっとうしかったけれど良く働いてくれました。9年間本当にありがとう。